まちづくりの総合技術コンサルタント 昭和株式会社

新たな時代に向けた活力を高める都市づくり　～磐田市における立適・都市マス・調整区域の地区計画方針の一体的策定事例～

著者：

雨宮　知宏

発表年：

2018

団体/大会名：

平成30年度都市計画実務発表会

概要：

　静岡県磐田市は、人口16.7万人で市街化調整区域に約45％の市民が居住する特徴を持つ都市であり、また、浜松・静岡に次ぐ県内3位の工業都市でもあります。
　全国的な傾向と同様に、人口減少・高齢化の進行が今後予測されますが、そのような中でも市民の持続可能な暮らしと都市の活力維持を実現するため、平成27～29年度の3か年をかけて都市計画に関する3計画（都市計画マスタープラン、立地適正化計画、市街化調整区域の地区計画に関する基本的な方針）の一体的な策定及び改定を行っています。

　今回の策定・改定においては、「将来都市構造の改定」が大きなポイントになっており、「市民の持続可能な暮らしの実現」「産業の活性化による市の活力向上」の2つの視点が新たに追加されました。この視点に基づき、市街地の外周をとおり3つのIC・SIC間をネットワークで結ぶ産業軸、IC・SIC周辺の広域交通インフラのポテンシャルを活かした産業集積を図る産業拠点を新たに位置付け、今後さらに戦略的に産業振興を図るための土台が築かれたところです（現在のIC・SIC周辺は、新たなビジネスモデルの産業集積などの取組が着々と展開中）。

　立地適正化計画の策定によって集約連携型の都市構造形成に向けた道筋が示され、一方で、市街化調整区域を中心に産業振興を図るための土台が築かれており、市全体で「人口減少時代に活力を高めながら進めるコンパクトな都市づくり」の準備が進められているところです。

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